芸術の秋的おぼえがき。

某所で教わった情報ですが、非常に有益かつ自分へのメモとして。

東京藝術大学附属図書館所蔵貴重資料展
輝く書物 ―中世写本ファクシミリ選―

会期:平成20年10月27日(月)~12月20日(土)
    日・祝日は休館
    月~金:9:00~20:00、土9:00~17:00
    於:東京藝術大学附属図書館2階目録室

・第1期 (10月27日~11月8日)
  「初期中世の写本画 - 文字装飾の芸術」
  《ケルズの書》 《ダグルフの詩篇》 《カロリング朝の典礼書》

・第2期 (11月10日~11月22日)
  「カロリング朝からロマネスクの写本画へ - 描かれた物語」
  《ドロゴの典礼書》 《オットー3世の福音書》
  《インゲボルグの詩編》

・第3期 (11月25日~12月6日)
  「中世末期の写本画 - 時禱書の世界」
  《ベリー公の小時禱書》 《トリノ=ミラノの時禱書》
  《ビーティーの祈禱書》

・第4期 (12月8日~12月20日)
  「中世末期の世俗写本 - 自然への目覚め」
  《ジョヴァンニーノ・デ・グラッシの素描帖》
  《タクイヌム=サニターティス》
   ガストン・フェビュス《狩猟の書》
詳細
http://www.lib.geidai.ac.jp/exhibition/exhibit2008.html
東京芸術大学附属図書館
http://www.lib.geidai.ac.jp/


ファクシミリ版の公開展示ということですが、
「ファクシミリ版」って何?と思ったのは私だけではないはず。
まさかfaxで複写したもの……じゃない、でしょうねえやっぱり(笑)。

ファクシミリと言えばfax。
画像の情報を通信回線を通して遠隔地に伝送する機器、または仕組みのこと。
これは実は語源がラテン語で、
『fac simile(同じものを作れ)=facere(為す)+simile(同一)』から来ているのだそう。
この「同じもの」という意味からもわかるように、単なるコピーや模造品ということではなく、
原書が歴史・文化的価値の高いものであればあるほどおいそれとは拝めないため、
学術的な研究材料などとして、原書の完全な代替品という意図で複製されるもの。
つまりはファクシミリ版自体、希少価値の高い資料ということになります。

原書を撮影→スキャニングののちに補正され印刷で製作されますが、
更に手作業で彩色や装飾を行うことも少なくないようです。
極細部まで原書に忠実な再現が求められるため、価格も必然的に高くなります。
例えばヨーロッパ中世美術史上、屈指の名品と言われる
『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』のファクシミリ版は紀伊国屋書店で210万円の値が!
また、この道で有名な雄松堂書店では『グーテンベルグ聖書』ファクシミリ版が241万円強。
部数も限定されているので当然とはいえ、
とてもじゃないけど、こっちもおいそれと拝めませんよねえ……。


というわけで、絶好の機会なのでぜひ。
観覧料は無料だそうです。
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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by r_calliworks | 2008-10-20 16:57 | カリグラフィー 作品

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