8月13日付 本よみうり堂より。

『この夏 怪談奇談本が「百怪繚乱」』

そう銘打って書かれていた、読売新聞の書評コラム。
ミステリーやホラー、幻想系はかなり好きなジャンルでもあり、
評論家の東雅夫氏の寄稿ということもあって、挙げられていた本を読む事に。
幻想文学で有名な氏ですが、「八本脚の蝶」二階堂奥歯さん関連で私の中では更に増して。

いくつかの文芸書の名前が出ていましたが、
『ポドロ島』 L.P.ハートリー/今本渉訳 河出書房新書
『デ・ラ・メア幻想短篇集』 柿崎亮訳 国書刊行会
『てのひら怪談 百怪繚乱篇』 加門七海ほか編 ポプラ社

を図書館で予約して借りてきました。
お盆の頃の記事でもあり、本来は9月の作品展用の制作を終えゆっくり読むはずが、
制作が終わらないうちに予約本の引き取り期限が迫ってしまったので(!)仕方なく。
結局、作品は出来上がらないのに本読んじゃってます(笑)

『ポドロ島』『デ・ラ・メア~』も、英国伝統の怪奇小説といったところ。
翻訳物は実は余り読まないのですが、知らないものを知る喜びは醍醐味。
古めかしい表現も、昔読んだ村岡花子訳『赤毛のアン』を思い起こさせます。
怪奇小説といっても、お化け出たー!とか、おっかない人来たー!という怖さではなく、
読後にじわじわと「あれは……何だったの?」と考えさせられる怖さがあります。
こちらの妄想をいくらでも引き出し掻き立てる、可能性の恐怖とでもいいましょうか。
前者では「足から先に」「毒壜」「合図」「W・S」が、
後者では「謎」「五点形」「ミス・ミラー」「一瞥の恋」が興味深く面白かったです。
比較的わかり易いものが好きなんでしょうね、私。

わかり易いといえば、『てのひら怪談~』はわかり易すぎるくらいわかり易いです。
インターネットで公募された投稿作品集で、上限800字という制限つき。
ページ見開きで1つの掌編が楽しめます。
怖い話、奇妙な話、そして不思議な話がテーマというだけあって、
日常にちらと見える異常、だったり、こちらとあちらの境目みたいな話が多くぞくりとできます。
コラムでも名が挙がっていましたが、貝原「静かな団地」などはその最たるものかと。
いいですね、こういうの。普段の生活に潜む恐怖。

久しぶりに図書館に行ったお陰で、他にもいろいろ借りてきました。
カリグラフィー関連本もいくつか♪
こちらはまた改めて紹介したいと思います。
ついでにうっかり、いやとうとう手を出してしまったのが小野不由美『屍鬼』
今までその分厚さ(笑)から読まずに来てしまったんですが、いやー引き込まれます。
文庫で全5巻ありますが、たっぷり導入部で1巻。読み応え抜群。
このリアルさゆえに情景が手に取るようにわかるのでしょうね。
お陰さまで、私の頭の中にはもれなくあの村の地図が(笑)。

主上、ゆっくり堪能しますのでどうかその間に『十二国記』の続きをぜひに……!
[PR]

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by r_calliworks | 2008-09-02 19:06 |

<< 小野主上に嘘つきました。 8月31日になって宿題をやり始... >>